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Hosoo’s Studio in Residence Project 1st Edition

COLORTAGE

会期
2019年12月20日(金)–2020年4月11日(土)

HOSOOの工房におけるレジデンス・プロジェクトの成果展示第一弾として、オランダ人テキスタイルデザイナー、メイ・エンゲルギールによる展覧会「COLORTAGE」を開催しました。

メイ・エンゲルギールは、独特の色彩センスと、直感的なサンプリングセンスを持ち、ミニマムでそぎ落とされたデザインでありながら、直感的感性に満ちたテキスタイル表現を得意としてきました。その独特のテキスタイル哲学により世界的に注目を集めているデザイナーです。

エンゲルギールは、2019年7月より1ヶ月間に渡って京都に滞在し、 HOSOOの工房にて職人と共に協働することで、西陣織における新たなテキスタイル表現の境地を探索してきました。タイトルの「COLORTAGE」は、Color(色)+Heritage(継承や伝統)を意味する言葉から成り、西陣織の歴史的蓄積とエンゲルギール特有の色彩美学が合わさることで生まれるテキスタイルの可能性を示唆するものです。

本展では、レジデンスの成果として、新作テキスタイルを用いた「SINUOUS」のインスタレーションを展示しました。また、エンゲルギールがHOSOOとのコラボレーションにより制作した2020年新作テキスタイルコレクションの総覧を公開しました

Exhibition Handout

PROFILE

メイ・エンゲルギール

高校時代からアムステルダム・ファッション・インスティテュート、サンドバーグ・インスティテュートに至るまで、テキスタイルデザインを中心に学ぶ。 2013年に自身のスタジオを開設して以来、工芸に対し興味を抱き、テキスタイルのプロダクションにおいて、あえて既存の制約を受け入れながら実験することにより、過去の技術を現代的に昇華させてきた。メイ・エンゲルギールの作品には、絶妙なカラースキームやパターン、線形要素が含まれており、それらの要素の複雑な構成は見事に融合、調和を生み出す。素材と質感のコントラストを創造的に探求することで、手触りなどにおいてラグジュアリーな作品が生まれる。自身のコレクションの制作に加え、エンゲルギールはプロダクトや家具のデザインに至るまで素材を探求し、アートディレクション、大規模なインスタレーションやパブリックアートワークといったプロジェクトを、世界中のブランドとのコラボレーションにより展開している。