RESEARCH

HOSOO GALLERYは、HOSOO STUDIESと称して、人間と布の歴史の多角的なリサーチを実施します。

第1弾として、2020年6月12日より、オンライン・エキシビジョン「THE STORY OF JAPANESE TEXTILES」をインスタグラム上にて展開しています。

「THE STORY OF JAPANESE TEXTILES」は、京都・西陣織の老舗「細尾」12代目の細尾真孝が、2015年から約4年の歳月をかけ、日本全国の産地を訪ね33の染織を取材したプロジェクトです。2015年の沖縄への訪問に始まり、2019年に北海道のアットゥシへの取材まで、日本全国を旅した壮大なストーリーとして完結しました。取材時に収録した2万点に及ぶ写真からビジュアルを厳選し、新たに書き下ろされたテキストを公開いたします。本オンライン・エキシビションは、インスタグラム上で約1年に及ぶ期間にわたり日々投稿を続けて参ります。日本の染織文化、技法、それらを育んだ土地の風土や歴史を、ご自宅にいながら新たな視点でご鑑賞いただければ幸いです。

Online Exhibition

HOSOO STUDIES STATEMENT

平安京の時代以来、およそ1200年にわたり、京都では織物の技術が発展してきました。京の地には世界のすぐれた織物が到来し、職人たちはそれを研究することで、日本なりの織物を開発してきました。

西陣織にはその最高峰の技術が凝縮されており、時代とともにこれまで様々な発展を遂げてきました。明治時代におけるジャカード織機の導入に代表されるように、テクノロジーの進化を受け、そのあり方も変化してきました。

人間と布の歴史は壮大です。
遥か昔から、人間は布を身に纏って生きてきました。
布とは、人間にとってもっとも身近で根源的な事物と言えます。
布の歴史とは、人間の歴史であり、また、テクネー(技術・芸術)の歴史でもあります。

今日、様々な新しいテクノロジーが発展するなかで、布をキーワードに人間とは何かを問い直すことができるのではないでしょうか。
布の起源とは何なのか。布の製作を支えるテクネー、その背景にある思想とは何なのか。
人間は布にどのような機能を託してきたのか。
布をめぐる問いは、多方面に広がってゆきます。

これらの問いを突き詰めてゆくために、日本全国は言うに及ばず、世界中の布やその資料の調査、各地の技術者たちが長年の経験から得た“身体的”知見のオーラル・アーカイヴによる収集、各分野の研究者との共同作業を経て、現代の視点から「人間にとって布とは何か」を探求してゆきます。